Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
と、励ますように、思われた。このしっとりとした土さえ、やがて間もなく、数十億年もすみなれた故郷を、奪われてしまうのだ。先生は、なんだか、涙もろくなってしまった。
先生は、起上った。
逃げることが出来たら、逃げだそうと思って、手さぐりで、はいだしていった。
しばらくはっていくと、ぼうっと薄桃色の光が見えた。
(しめた、あれが出口だろう)
と、はいだしていったが……。
穴の入口の、うすもも色の光りもの!
監禁のうき目にあっている先生は、ここを逃出したい一心で、これに近づいた。
すると、その光りものは火星人だということがわかった。
(しまった!)
と、思った時にはもうおそかった。
火星人は、くるりと後をふり向き、先生の方へのこのこ歩いて来た。そうして、右手をふり上げたかと思うと、びゅうんという、うなりとともに、何だか鎖のように固いものが飛んで来て、先生の背をぴしりと打った。
「ああっ!」
先生は、思わず悲鳴を上げて、そこへ、へたばった。
火星人は、またぞろ右手を上げた。
先生はそれを知っていたが、さっき強く打たれたいたみで、もう逃げることが出来ないのだった。