Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

この二つの怪事件の間には、何かつながりがあるのか、どうであろうか。

いや、それよりも、友永千二少年は、その後どうなったのであろうか。湖の中に落ちて、そのまま溺れ死んでしまったのであろうか。

千二少年は、生きていた。

彼は今、ふと我に返った。とたんに感じたことは、なんだか、大変長い夢を見つづけていたということであった。

「ああっ――」

千二は、うす眼をひらいた。

「ああっ――」

千二少年が、正気をとりもどしたときに、まずはじめて感じたものは、においだった。それはじつに異様なにおいだった。

彼は、くすんくすんと鼻をならして、そのにおいが、なんのにおいであるかを知ろうとした。だが、彼のおぼえているものに、そんなにおいのするものはなかった。しいて、それに似たにおいをさがしてみると、牛小屋の傍らを通ったときの、あのたまらないにおい――そのにおいを、もすこし上等にして、その中へ海草のにおいをまぜると、いま千二がかいでいる異様なにおいに近いものになる。けれども、牛小屋と海草のにおいを合わせただけではない。そのうえに、もう一つ、なんだかにおったことのない、妙にぴりぴりしたにおいが交っていたのである。