Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

先生の顔は、血の気を失って、まっ青だった。目の下には、黒い隈が出ていた。顔はもちろん、手足といわず服装といわず、血や泥にまみれて、どこの人かと思うくらいだ。

そうでもあろう。病後まだ幾日もたっていないのに、新田先生は、精神の上においても、また体の上においても、非常な苦労を味わったのであった。今まで、途中で、よく倒れなかったものである。

それというのも、先生が、一つには教え子の千二少年の身の上を心配し、また一つには、やがて地球がモロー彗星と衝突した時の大惨事を思い、どうかして、人類を救いたいとの一心が、こうして、先生を堪えがたい苦しさの中から、ようやく救い出したのであった。

弓形老人に、先生は手みじかに、火星兵団の先遣部隊の襲来のことを話した。そうして自分は、これから直ぐにこのことを東京へ知らせたいから、電話を頼んでくれと言った。

弓形老人は、いよいよおどろいて、ぬけた腰が、元にもどらなかった。そこで手を叩いて家人を呼ぶと、その手を借りて、先生と共に家の中にはいった。

老人が、直ぐにこの話を家人にしゃべったので、旅館内は、さらに大さわぎとなった。