Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
よく見ると、彼の下半身は、何かで縛られているらしく、立とうとしても、体がいうことを聞かないのであった。
「ああ、こらこら。じっと寝ているがいい。今おれが、お前を元気にしてやるよ」
と、蜘蛛の化物みたいな、その黒いものずくめの大男が言った。
「もう、たくさんです。それよりも、あんたは誰なのか、それを教えて下さい。そうして僕が、どうしてこんなところに来ているのだか、それを教えて下さい」
「はははは。そんなに気になるかね。ほんとうのことを言って聞かせてもいいが、お前がおどろくだろうから、まあ、やめにしよう」
「そんなことを言わないで、教えて下さいな」
「そうか。きっとおどろかない約束をするなら、教えてやってもいい」
その蜘蛛の化物みたいな大男は、ものを言うたびに、唇を境にして、鼻の下からあごまでの間が、障子紙のように、ぶるぶるふるえるのだった。どうも只者ではない。
「僕、おどろいたりしませんよ」
千二少年は、心の中に決心した。どんなことがあっても、おどろくまいと。
「そうか。きっとおどろかないな」
と、その大男は念をおして、
「では教えてやろう。いいかね。お前が今こうしているところは、火星のボートの中だ。