Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「博士、ほんとうですか、その話は。百人の子供を生むなんて、あまり不思議すぎますよ」
博士は、仕方がないという顔で、首を左右にふった。
「ふん、お前にはそれが信じられないかも知れん。いや、むりもない。だが、それはほんとうのことなのだ。――その女王ラーラは、非常にすぐれた者じゃった。我々地球の生物のように、やさしい情ある心を持っていた。だから女王は、地球の人類と、たがいに手をとって、力になり合おうと考えた。それが、他の火星人どもの気に入らなかったのじゃ」
「火星国に、せっかく地球人類と手をにぎってやっていこうという女王ラーラが現れたのに、多くの火星人は大反対をして、とうとう女王を殺してしまった。女王だけではない。百人近い女王の子供たちも、ほとんど全部殺されてしまったのだ」
と、蟻田博士の不思議な話は続く。
「ほう、ずいぶん残酷な話ですね」
「残酷は、元来、火星人の持って生まれた悪い性質なのだ。わしは、女王ラーラとその子供たちが死ぬところを見たが、いやもう気の毒なものじゃった。火星人は、女王たちを、森の中につくった大きな牢にぶちこんだ。その牢は、上から見ると、円形で、高い壁にかこまれ、そうして天井がなかった」