Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「はい、ペペ王。何の御用ですか」
丸木は、椅子に腰をかけて、落着いて言った。
「こら、マルキ。お前の監督はよろしくないぞ」
と、とつぜんペペ王のお叱りだった。
「はて、何をしくじりましたかな」
丸木は、口ほど驚いていない。
「きのうだったか、そっちから火星へ戻って来た宇宙艇があった」
「なるほど」
「お前も知っているのだな。――その宇宙艇は、着星したのはいいが、いつまでたっても誰も出て来ないのじゃ。入口の扉をどんどん叩いても、中からあけようともしない。仕方がないから、こっちから通信でもって、『おい、早く扉をあけて出て来んか。何をぐずぐずしているのか』と言っても、さらに答えなしじゃ」
「ほほう。それは、けしからん」
「通信が中へ聞えないかと思うと、そうでもない様子だ。中には、火がついたり消えたりもするし、それからまた中から電波を発射していることもわかっている。そのくせ扉をあけないのじゃ」
「逆乱軍でしょうかな」
「えっ、逆乱軍? おいほんとうか。そんなものが起るわけはないのだが……。とにかく宇宙艇の扉と来たら、内側からあけないかぎりは、外からはどんな事をしても、あかない仕掛になっている。