Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
と、博士の耳もとで早口に言った。
「博士、課長や警官を見ごろしにするのですか。私はもう、がまんが出来ません。ガスピストルを撃ちますが、いいですか」
「待て、ガスピストルを撃つには、いい折がある。火星人のゆだんするまで待て」
と、博士は先生の手をしっかりとにぎって放さない。
その中に、課長も動かなくなる。他の警官たちも、火星人にかなわず、みんな長くのびてしまう。立っているのは火星人だけになった。それを見た博士は、
「今だ!」
とさけんで、黒マントの下から、ガスピストルの口を出して引金をひいた。
ついに蟻田博士の手によって、ガスピストルから第一弾が撃出された。
ごうん。
ぱかっというような音がして、その弾丸は一番いばっていた火星人の横腹に見事命中して、黄いろいけむりが、弾丸のあたったあたりから、もうもうとたちのぼった。
火星人たちは、思いがけない出来事にあって、その場に茫然と立っていた。気をのまれたかたちである。
弾丸が腹に命中したその火星人は、
(おや、へんだぞ!)
というような身ぶりをして、黄いろいけむりがたちのぼる自分の腹を、触手でしきりに撫でまわしていた。