Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
すると、丸木艇は、ついに決心したものとみえ、軸をたてなおすと、もうぜんと蟻田艇めがけて向かって来た。
「うむ、とうとう決戦をするかくごだな。新田、ガス砲をしっかりたのむぞ」
「大丈夫です、博士」
両艇は、だんだんと近づいた。
丸木艇のものすごいうなりが、大空艇の中まで聞えて来た。千二少年はおもわず手に汗をにぎる。
ついに、両艇は正面衝突か?
大空艇の中では、このところ、自動操縦装置を切りはなし、博士自身が操縦桿をにぎっているが、ここは、機械にまかせられない重大な瀬戸際である。
博士は、操縦桿を両手でぐっとにぎり、両脚をふんばったまま、化石の人のようであった。この際、針路をびくともかえまいと決心しているのであった。
正面衝突らしい。正面衝突をしたら、どんなことになるのであろう。
新田先生は、ここぞとガス弾をとばせば、向こうの丸木艇では、怪力線をうちかけて、ガス弾をたたきおとす。そのもうもうたる煙の中に、両艇はついに衝突かと思ったが、間一髪のところで、丸木艇は、舳をぐっと上に向けて、ひらりとかわした。すぐその下を、蟻田艇が、砲弾のように通りぬけた。
60 追撃