Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
と、しんけんな顔で言った。
「そうだ。われわれ三人は、地球の最後の生きのこり者となるかも知れないのだ」
蟻田博士は、新田先生の問いに答えて、そう言った。
「はーあっ、そうですか」
「ふうん」
千二少年は、先生と顔を見合わせて、大きなためいきをついた。
あれほど多い地球の上の人間が、蟻田博士と新田先生と千二少年との、たった三人になってしまうとは、何というさびしいことであろうか。いや、さびしいなどということは、後まわしとすると、実に驚くべき大事件である。地球が生まれて二十億年になる。そうして人間の祖先があらわれて八十万年になる。このかがやかしい歴史をもつ地球がくだけて、たった三人の人間しか生きのこらないとすれば、一体、何と言っていいかわからないが、のこる三人の上に、たいへんな重荷を背負うことになる。そうではないか。生きているうちに、この三人は二十億年の地球の歴史を書きのこしておかねばならないのだ。三人が死んでしまえば、地球のことは、全くだれも知った者がいなくなるのである。ことごとく地球の歴史を書くなんて、そんなことは、とても三人の力で、出来そうもない。
ああ、地球はついに、空中で火花が消え去るように、消えてしまうのであろうか。