Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
それも、もう間もなく見られなくなるのである。
千二少年は、新田先生をはげますため強いことを言ったが、こうして、最期に近い地球の顔を見ていると、やっぱり胸がふさがり、あつい涙がこみあげてくる。
(お父さん!)
と、千二は心の中で呼んでみた。
(お父さんは、今どうしているだろうなあ。お父さんは、地球がこわれることを知っているのだろうか。それを知っているとしたら、今、どんな気持でいるだろうか。もしや、『千二や、千二や』と、ぼくの名を呼びつづけているのではないかしらん)
千二もやはり人の子であった。強くなくてはいけないと思いながらも、やはり父親とのわかれは、つらかった。
なんとかして、彼の父親を助ける工夫はないものか。いや、地球人類の命をすくう法はないものであろうか。
二十億年の年月を経た地球が、宇宙のぶらつき者のモロー彗星にうちあたられ、目にもとまらぬ速さで、一団の炎となり果てるとは、まことに夢のような話である。
「おお、お前たち、そこで、何をしているのか」
とつぜん、うしろに蟻田博士のこえがした。千二は、博士がうらやましかった。地球が、やがてこわれるというのに、涙一滴こぼすどころか、平気なのである。