Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「すぐ、おれはここへ帰って来る」
そう言置いて、丸木は千二をはなすと、すたすた歩き出した。
(どこへいくのだろう?)
千二は、その時ふといやな気持になった。丸木は、さっき見とれていた、あの洋装女から、金を借りるつもりではないかと思ったのである。だしぬけにそんなことを頼まれては、さぞかし女の人は驚くだろう。
千二は、たいへん心配になった。
「おうい、丸木さん」
千二は、じっとしていられなくなって、丸木の後を追いかけた。
だが、丸木の姿は、いつの間にか人込のなかに吸いこまれて、どこへいったのか、わからなくなった。それでも千二は、あっちへいったり、こっちへかえったり、いやな胸さわぎをおさえつつ、しきりに丸木の姿をさがしもとめたのだった。しかし、それは、遂にむだに終った。
千二は、またいつの間にか、元の所へもどって来た。
「おい、千二」
だしぬけに呼ばれて、千二はびっくりした。それは丸木だった。いつの間にか、丸木が帰って来ていたのだった。
「ああ、丸木さん。どうしたの」
「どうしたって、ふふふふ」と、丸木は、へんな笑い方をして、「お金はこんなにある。さあ、これを持っていって、あの薬屋で、ボロンの大壜を三本買ってくれ」