Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
今ラジオで、蟻田博士がたいへんなことを放送したよ。『火星兵団』というものがあるんだって」
千二は、自分でこしらえた受信機の、前に坐っていたが、そう言って、夜業に網の手入をしている父親に呼びかけた。
「なんじゃ、カセイヘイダン? カセイヘイダンというと、それは何にきく薬かのう」
「薬? いやだねえ、お父さんは。カセイヘイダンって、薬の名前じゃないよ」
「なんじゃ、薬ではないのか。じゃあ、うんうんわかった。お前が一度は食べたいと言っていた、西洋菓子のことじゃな」
「ちがうよ、お父さん。火星と言うと、あの地球の仲間の星の火星さ。兵団と言うと、日中戦争の時によく言ったじゃないか、柳川兵団だとか、徳川兵団だとか言うあの兵団、つまり兵隊さんの集っている大きな部隊のことだよ」
「ああ、そうかそうか」
「お父さん、『火星兵団』の意味がわかった?」
「文字だけは、やっとわかったけれど、それはどういうものを指していうのか、意味はさっぱりわからぬ」
千蔵は大きく首を振るのだった。
「おい千二、その『火星兵団』という薬の名前みたいなものは、一体どんなものじゃ」
父親は網のほころびを繕う手を少しも休めないで、一人息子の千二の話相手になる。