Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「そうかもしれないね。あの怪我で、血をたくさん失って、からだがひどく弱っとるちゅうことだ。言わないのがええじゃろう」
新田先生は、胸をつかれたように、はっと思った。
行く人々の話によると、千二の父親は大怪我をしたらしい。一体、どうして大怪我などをしたものであろうか。
怪我をしたればこそ千蔵は、千二のことも知らないし、東京へ駈けつけもしないでいるのだ。
千二は、しきりに父親のことを心配していたが、やはり、それはとりこし苦労ではなく、ほんとのことだった。
「もしもし、千蔵さんがどうかしたのですか」
新田先生は、一人の青年団服の男に声をかけた。その男は、けげんな顔をして、新田先生の顔をながめていたが、
「大怪我をしたんですよ。今うちで、うんうんうなっていますよ」
「ああ、そうですか。どうしてまた、そんな大怪我をしたんですか」
青年団服の男は、目をぱちくりして、
「へえ、あなたは何も知らないんですね。第一、なぜこのような人出がしているんだか、知らないのでしょう」
「ええ、何にも知りません。しかし、私は千蔵さんのところへ用があって、これから、いく者なのです」
「ははあ、なるほど。