Japanische Klassiker mit Furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme
もう始りましたぜ。何でさ、木戸銭なんか要りやしません。お入んなさい、無銭で可うごす。木戸銭は要りませんから、菓子でも買っておあがんなさい。」
大胡坐掻きたるが笑いながら言示せり。さらぬだに、われを流眄にかけたるが気に懸りて、そのまま帰らむかと思えるならば、堪えず腹立たしきに、伯母上がたまいし銀貨入りたる緑色の巾着、手に持ちたるままハタと擲ちたり。銀貨入を誰が惜む。投ぐると斉しく駈け出しぬ。疾く帰りて胸なる不平を伯母上に語らばやと、見も返らざりし背後より、跫音忙しく追迫りて、手を捉えて引留めしは年若き先の女なり。
「坊ちゃん、まあ、あなた、まあどう遊ばしたんですよ。どこへいらっしゃるのさ。え、何かお気に入らない事があったんですか。お怒りなすって、まあ、飛んだ御機嫌が悪いのねえ。堪忍して頂戴な。よう、いらっしゃいよ。さあ、私と一所においでなさいましなね。何です、そんな顔をなさるもんじゃありません。」
「嫌だ。」
「あれ、そんなこと有仰らないでさ。あのね、あのね、小親さんがお獅子を舞いますッて、ね、可いでしょう、さあ、いらっしゃい。」
と手を取るに、さりとも拒み得で伴われし。