Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme
」
「あら、お隠し遊ばすと擽りますよ。」
「ほんとう、そんなこと聞きやしない。」
「それじゃ堪忍してあげますから、今度は秘さないで有仰いよ。あのね、坊ちゃんは毎晩いらっしゃいますが、何が第一お気に入ったの。」
「牛若が可いんだ。そしてお獅子も可いんだ。」
「じゃあ小親さんが可いんですね。うつくしいからお気に入ったんでしょう。え、坊ちゃん。」
「立派で可いんだ。刀さげて、立派で可いんだ。」
「うそをおっしゃい。綺麗だから可いんですわ。」
「いいえ。」
「だって、それではお能の装束しないでいる時はお気にゃ入りませんか。今なんざ、あんな、しだらない装をしていたじゃありませんか。」
われは考えぬ。いかに答えて可からむ。言い損わば笑わるべし。
「やっぱり可いんでしょう。ね、それ御覧なさい。美女だからだよ。坊ちゃんは小親さんに惚れたのね。」
皆哄と笑う。
「惚れやしない、惚れるもんか。」
「だってお気に入ったんでしょう。佳い人だと思うんでしょう。」
「ああ。」
また声をあげて笑いしが、
「じゃあ惚れたもおんなじだわ。」
「あらあら、惚れたの、おかしいなあ。」
しのぶ手を拍きて遁げながら言う。