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Japanische Klassiker mit Furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

はきっと有ろうと、暗い処に日の目も見ないで、色が真蒼になっていようと、踏にじられてひいひい呻いていようと……そっちの事じゃ、私は構わぬ。ふむ、世の中にはそんな事もあるものですか、妙だね、ふふふで聞き流いて、お能の姉さんと面白そうに、お取膳で何か召あがっておいで遊ばすような事もあるまいと思われる。な、あんた。」

顔の色も変りたるべし。冷たき汗にわが背のうるおいしぞ。黙して聞かるることかは。堪えかねたれば遮りたり。

「姉さんは御機嫌ですか。」

継母は太き声にて、

「はい、生きてはいます。死にはせいで、ああ、息のある内に、も一度貢さんの顔が見たいと云うての。」

「え!」

「それが、そういう事口へ出しては謂われぬ女じゃで、言いはせぬ。けれど、そこは小母さんちゃんと見通し。ま、この大きくおなりの処を見たら、どんなにか喜ぶであろ。それこそ死なずにいた効があると、喜びますじゃろ。ああ、ほんとうに。」

「小母さん、逢いたい。」

「む、逢いたい、いや、それは小母さんちゃんと見通し。」

「お目にかかりたい、小母さん。」

「道理じゃ。」

「逢わして下さいな。」

と垣に伸上りぬ。継母は少し退りて、四辺を見まわし、声を潜め、