Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.387 Zeichen · 453 Bildschirme
)赤沈(赤血球の沈澱によって見る)は三〇。タイピストや事ム員の女のひとの夜の平均だそうです。医者の本では、日本の女の赤沈の平均は七―十としてあるそうですが五十六十になると、必ず結核があり、二〇―三〇では只の疲労の由。注射の反応はありません。熱は、安田さんで計ったのが六度七分。けさ六度、ひる六度三分、夕刻七分。
全体くたびれが出ているだけだから、ゆっくり休んだらいいですよ、大丈夫とのことで、大変うれしかった。何でもないと判って、こんなにうれしいとは、これまで想像もつかなかった位です。注射の反応の程度は、都会生活をしている人の平均以下です。
御心配をかけてすみませんでしたが、どうぞ、この私のうれしさをたっぷりわけて下さい。そして、一年でも二年でもと云われて動顛した気持は私として忘られないお灸だから、今の生活事情を十分活かして、夜はおそくも十一時に就眠の家憲を立てて守る決心をしました。あなたはニヤニヤして、信用しないと仰云ったが、それは九時だとか十時だとか云えばウソをつくことにも実際上なるかもしれませんが、十一時なら、あなたに十分満足されないかもしれないが、うそはないところですから。