Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.387 Zeichen · 453 Bildschirme
マアちゃんよくなった。それに、私は、ああ二日つづきの休み日なんて大したことない、実に大したことない。こういう休日が愉しく充実するために私にはどうしたって必要な顔と声と笑いとがあるのに! とふくれていて、思い立って栄さんのうちに向って出発した。
小滝橋へ出るまで、下落合駅のところを道普請していて、すこし広い道が東中野から聖母病院の坂まで貫通しかけています。工事のはじまったのはもう古い。事変で久しく放ぽり出されてセメント樽がコロがっていた。再び着手して、もうすこしで完成。新道へ出るところ(旧道から)「ひどくゆれますから御注意下さい」と婦人車掌が呼んで、赤坊おぶっている女の人に「お子さんのおつむり御注意下さい」それ程。うっかり舌でも出したらかみ切ってしまいそう。小滝通りでおりて、坂をあがって行く。トタンやの店に張紙あり。
「風水害で破損した箇所修繕のためブリキトタン御入用の方は、もより交番より許可証お貰いの上おいで下さい」云々。秋の日にそういう字が照っている。もすこし行ったら「十月一日より商店法実施、皆サンお買物は十時まで! 演習十九日、二十六日」と立看板が立っている。