Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.387 Zeichen · 453 Bildschirme

Aozora Bunko

光子さんの絵はピアノをひいている若い女なのだが、ちゃんと一つの絵として落付いて居り、ピアノの黒いひろい面をもこなしています。淳さんは去年のように又魚を描いたり、人形二つ描いたり、光子さんの父を描いているが、肖像に於てはバックも体も破タンしています。何か画面で狙って描いていてしかもそれがつかまらない。そういう感じ。光子さんの工場の絵は、昨年の方がよかった。本年のは、技術上は進んでいる大工場ですが、そこは馴れないところなのでお客で、構図を十分考えるゆとりなく、作者(画家)の立場(描く焦点)がない。それに面白いことは、近代設備は、昨年の作事場的工場内よりカラリとしていて、独特の空気があるのが、光子さんの筆触ではまだつかまれなかった。でもそうやって、一年ごとにより進んだより多面な努力をつづけてゆくのは感心です。でも、父母が制作にかかって気が亢ぶっていると、子供は(六歳)体をわるくしたりしてしまう由。おばあちゃんのところに行っていた由。私は光子さんが下手くそで、紙屑だかナプキンだか分らないもの、つやも光りもない果物をかいていた頃から、その勉強ぶりを買っていたので、年毎にジリジリと成長して、現代の婦人画家の中では次第に本ものの実力を高めて来るのを見るのがうれしい。