Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

詩句をよりゆたかにする筈の插画は、シャガールがさかだちしたって、一つのより弱い説明でしかないのですものね。これも実に面白い。大衆小説に插画があって、純文学に插画のない必然もわかります。いろいろ面白いわねえ。

「五月の挨拶」のすこし先に、「わが笛のうたぐちは」というのがあります。これは絃楽器の伴奏につれてうたわれるべき一句です。覚えていらっしゃるかしら、若草に顔を近く、一茎の葦笛をふくうたです。藤村の昔の詩に「そのひとふきはよろこびを そのふたふきはためいきを」というのがありましたが、これは全く音楽の流れをもってうたわれていて、ふきならす音は冴えて笛がふくひとか、ふくひとが笛かという恍惚を単純な言葉のなかに溢れさせています。「われもうたびと、その笛を」といのちをうちかけてゆく姿は何といいでしょう。

私は自分ではたった一つの詩をかいたこともないけれども、詩のわかることにおいては、そこいらの詩人の比でないとひそかに持するところもあるのですが、いかが? そして、あなたがどんなに詩を知っているのかといったら、おどろく人もあるだろうと笑えます。ああ現代の散文の本質はそこまで来ているのにねえ。