Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
『セルパン』のも到頭なげ出しました。でもまアようございます。今印刷屋へ電話をかけて、そのこと云って、一息ついたところ。
本のこと、実に思うにまかせません、今夜音羽へ行って、よく説明して来ます、明朝は行けないそうですから。富士見町の方は三日午後より七日迄留守の由です。
私は十三日のうちにかえります、広島を夜中に通る特急にのって、こちらへは十三日の午後につくことになりましょう。
きょうは、四日迄に砂糖とマッチの切符を購買組合にやらなければならず、おミヤさんではだめ故、手紙で送る手筈をし。うちは家族三人でマッチは普通の形の一包みです。砂糖は〇・六斤一人宛で、一斤八です。これは別のところでは通用しない切符です。この紙の六つ切ぐらいのに、卒業証書のように東京市の印が朱で押してあって、面白いものです。こういう種類のクーポンに儀礼の様式がいかにも日本らしいところで。一ヵ月ずつ隣組でくばるのでしょうか。隣組の責任者の用事も尠くないわけです。
私は購買組合ですが、そういうところから物を買っていないところは、例えばふだんとっている三河屋というような店へその切符をやるのです、三河屋がその切符をまとめて、市へかえすのらしい様です。