Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
常に同じことが甦るのね。それは何となく不思議のようです、そのところだけが、様々の他のいろんな事実によって流動を与えられないまま固定されているというのは。実際はそんなに膠着してはいないのでしょうと思うのですが。どうでしょうかしら。全体的に云えば。
所書のちがったお手紙二つ。どうもありがとう。五月十五日のと六月二十五日のと。生活というのは何と面白いでしょう。この二つの手紙のうちにある天気の工合、そして、三十一日のなかにある風の吹きかた。そしてこんな風も、やっぱり五月十五日のなかに云われている水をかけたり、陽にあてて暖めたり、手入れのいい植物を大切に思う、その一つのあらわれであるということも。たとえば月曜日に私がその上に漂うような心持で、目をまわしながらうっとりとして歩いていたその気持と、水曜日やきょうの気持の変化。そして、そんないろいろの気持の断面がチラリと見えるきりで、見えた断面に一日の気持が、多く支配されるというのは、私たちの独特な生活の条件ですね。こういう光景は非常に趣が深いわね。同じ詩集の中の描写でも、泉の上に太陽は出ているのだけれど、すこし風立っていて、すこし荒っぽく樹の梢がふかれる風がふいていて、雲が飛んでいる。