Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
私はきっと非常に動的なのでしょう。顔立ちというような固定したもので、顔の全印象は出来ていないのね。生きているものをつかまなくては駄目だわ。それを松山さんは静的な線で辿るから何だか似ないもの、いのちのないものをかくのですね。これは大きい発見です。私のためにではなく、松山さんのために。松山さんにもう一つ、高山の本の装幀をたのみます。それは大根畑をかくのよ。いいでしょう? そのことまだお話ししませんでしたろう?『明日への精神』はああいうので私らしい溢れるたっぷりさがないから、高山のは大根畑の土の黒々としたゆたかさ、葉っぱの青々とした大きいひろがり、ひょいと一本ぬけ上って生えているのがあったりして、冬の大根畑は日本の豊かさのようです。それをかきたいの。只、色の工合でどんなになるか、スケッチ風のところに濃い色をさっぱりとつけるという風なのもいいということになりました。只私は赤い色が好きなのに、大根に赤いところないから唐辛子でもくっつけたいけれど、大根畑に唐辛子はないのでね、閉口中です。大根一本、唐辛子を添えて、とまるでお香のものを漬ける前のようなのもこまりますし。