Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme

Aozora Bunko

と云いながら終りかけたら、あのお爺さん野田、あの人が来て、又改めておひるを出して私が給仕して、お母さんは横におなりになりました。気づかれで盲腸がすこし変におなりのようなので。

二時のバスでおせむさんがかえり、私はお母さんの横になっていらっしゃるわきで、いろいろ話して、さて、と上って来た次第です。

丁度、もう一時間余で達ちゃんが出るというとき、河村のおばさんが大あわてで入って来て、長男が現役で入営しているのが急にあっちへわたることになったというので、徳山の製塩につとめているおとっさんを電話でよび出してかえって貰うことにしたり、混雑は二重になりました。

達ちゃんがのりこんだその汽車から河村のおっさんがびっくりした顔でおりかかるとおかみさんが、ああ、あなた、そのままおいきませ、というわけで、どういうわけだったのか河村のおじさんは黒い上着をぬいで、縞のシャツだけになって、すぐそのままのって行きました。どこもかしこもこういう風景。

達ちゃんは伍長ですから、こんどは責任を負う立場だそうで、修理なら小さい工場一つをもつようになるそうです。仕事その他の見当は勿論全然ついて居りません。