Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
ですからスダレがおろされないでもう西日が眩しいのよ。目の前にはあなたのセルが風にゆられて鴨居から下って居ります。おあいさんは台所の外の日向でお米をほして虫とりをしています。
ああそう云えば島田からの写真! つきました? 面白いわね、輝、なんてあの顔はおじいさんそっくりでしょう。まあるいおばちゃんの胸のところへちょいと抱かれて、面白いわねえ。あのしっかりさで、たった三ヵ月少しよ。輝はごく生れて間もないときから両手をひらいていて、普通の子のようにきつくにぎりしめていません。これも気の太い証拠よ。あの写真は珍宝の一つです。私の他愛のない口元を見て頂戴。いいわねえ。自分の一番まるくうつる角度なんかてんでわすれて、ホラ輝ちゃんと我を忘れているのだから罪がないと思います。あれも河村さんの息子の写真屋がとったのよ。すらりとした気質の子で、あれはいいかもしれません。この子に高校時代の写真で外国人の先生を中心にしてその左の端の方にいらっしゃる写真をそこだけ焼いて貰うことをたのんであります。それには感じが出ています。そういえばこの間は野原で小学一年のときのを見たこと、手紙に書いたでしょうか。