Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme
とやるようになったので、同船の日本人は非常に嬉しがり、また永年船に乗って居るボーイ等の喜び方は特別でした。
そのうち、熱帯のシンガポール辺に来た時には、日本人の船客中にも「やはり暑い時には日本服にかぎりますなあ」など云って、トランクの中から和服を出して着るようになった。
そうすると外国婦人なども羽織のようなものや、中には職人の着るハッピのようなものを着出して、しまいに船の上は日本服万歳となりました。
それで船の上が日本服と日本語が盛んになって、日本人が元気になり、船中の空気が陽気になりました。初めは外国人のみが我物顔に振舞って、日本人が片隅に小さくなって居たのがだんだん活発になり、運動に、水泳に、内外人間に少しの隔りもなくなり、和気靄々として国際的の空気を出して来たことは全く日本服の賜でありました。
船がイタリアのナポリ(ネープルス)に着いた時、独逸のハイデルベルヒに留学中であった長男と娘が出迎えてくれましたので、早速娘にも裾模様の着物をきせて歩かせました。
その後パリのオペラにも日本服で行きましたが、彼の地の貴婦人等はダイヤモンドの飾りのついた高価な服などを着て居りましたが、その美人連も裾模様の日本服の前に顔色なしでかわるがわる来て、奇麗だ、美しいと云って褒めました。