Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme
その発達や進歩は実に迅速を極め、たちまちにして同輩を凌ぎ、群鶏の一鶴となるのは敢えて至難のことではない。しかるに惜しむらくはとかく思いを此所に至すもの甚だ少なく、卒業とともに直ぐ老成ぶったり、小成に安んじたり、慢心を増長せしめたりして、終にただ生涯給金取りとして人に雇使せらるるに至るのである。
いまこの章を草するに当って、左の話を想起する。アメリカのある大学卒業生、何々学士という名刺を持ち、雇われ口を探すべく諸所を彷徨ったが、誰一人彼を相手にするものがない。彼は一時途方に暮れたが、ついに苦しまぎれに労働者の着物に着かえて、有名な製革会社に一個の労働者として雇われんことを嘆願した。もとより会社は労働者なら歓迎するところであるから、直ちにこれに承諾を与えた。そこで彼は労働者の仲間に入って忠実に働いていたが、ある時係長の一人が、会社内に山の如く堆積してあった皮革の積を調査すべく来た。しかるにこの新米の学生上りの労働者も進みより、方程式により計算せしを、その係長が見とがめて、汝もこの方程式を知って居ったか、それほど学問のあるものが、何故かかる労働に従事しているのであるかと怪しみ尋ねた。