Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えんむすび

縁結び

泉 鏡花

Lesen Sie 縁結び (えんむすび) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.536 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

五

――

産後だと言います……」

「お産をなすって?」

と俯目でいた目をいたが、それがどうやらうるんでいたので。

謙造はじっと見て、傾きながら、

「一人娘で養子をしたんだね、いや、その時は賑かだッけ。」

と陽気な声。

五

「土蔵がずッしりとあるだけに、いつも火の気のないような、しんとした、大きな音じゃ釜も洗わないといった家が、夜になると、何となく灯がさして、三味線太鼓の音がする。時々どっと山颪に誘われて、物凄いような多人数の笑声がするね。

何ッて、母親の懐で寝ながら聞くと、これは笑っているばかり。父親が店から声をかけて、魔物が騒ぐんだ、恐いぞ、と云うから、乳へ顔を押着けて息を殺して寝たっけが。

三晩ばかり続いたよ。田地田畠持込で養子が来たんです。

その養子というのは、日にやけた色の赤黒い、巌乗づくりの小造な男だっけ。何だか目の光る、ちときょときょとする、性急な人さ。

性急なことをよく覚えている訳は、桃を上げるから一所においで。※さんが、そう云った、坊を連れて行けというからと、私を誘ってくれたんだ。

例の巾着をつけて、いそいそ手を曳かれて連れられたんだが、髪を綺麗に分けて、帽子を冠らないで、確かその頃流行ったらしい。