Japanische Klassiker mit Furigana
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えんむすび
縁結び
泉 鏡花
Lesen Sie 縁結び (えんむすび) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.536 Zeichen · 33 Bildschirme
七
「あれえ」と云うと畳にばったり、膝を乱して真蒼になった。
窓を切った松の樹の横枝へ、お君の顔と正面に、山を背負って、むずと掴まった、大きな鳥の翼があった。狸のごとき眼の光、灰色の胸毛の逆立ったのさえ数えられる。
「梟だ。」
とからからと笑って、帯をぐるぐると巻きながら、
「山へ行くのに、そんなものに驚いちゃいかんよ。そう極ったら、急がないとまた客が来る。あなた支度をして。山の下まで車だ。」と口でも云えば、手も叩く、謙造の忙がしさ。その足許にも鳥が立とう。
七
「さっきの、さっきの、」
と微笑みながら、謙造は四辺をし、
「さっきのが……声だよ。お前さん、そう恐がっちゃいかん。一生懸命のところじゃないか。」
「あの、梟が鳴くんですかねえ。私はまた何でしょうと吃驚しましたわ。」
と、寄添いながら、お君も莞爾。
二人は麓から坂を一ツ、曲ってもう一ツ、それからここの天神の宮を、梢に仰ぐ、石段を三段、次第に上って来て、これから隧道のように薄暗い、山の狭間の森の中なる、額堂を抜けて、見晴しへ出て、もう一坂越して、草原を通ると頂上の広場になる。かしこの回向堂を志して、ここまで来ると、あんなに日当りで、車は母衣さえおろすほどだったのが、梅雨期のならい、石段の下の、太鼓橋が掛った、乾いた池の、葉ばかりの菖蒲がざっと鳴ると、上の森へ、雲