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Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

「変だよ、全く変だよ又平さんは。いったいそんなに欠け皿や欠け茶碗を持って行って何にするのさ」

「これがおいらの道楽さ。欠けっ振りのいい皿や茶碗を集めて、じっとこう眺めている気持は何とも言えねえ味なんだ。どうかこれからもせっせと欠いておくんなさい」

「馬鹿におしでないよ」

お松はぷんぷん怒っている。又平は愛想笑いをしながら立去った、――この有様をさっきから、厨の前を通りかかったこの家の娘椙江が見ていた。そして又平の足音が遠のくと、そっと入って来て、

「お松――」

と声をかけた。

「あ、まあお嬢さま」

「そんなに驚かなくてもいいわ。いまおまえ又平と欠け茶碗がどうかしたとか話していたようだけれど、あれは何のことなの?」

「はいお嬢さま、あの又平はずいぶんおかしな人で、わたしが粗相をして欠いたお皿やお茶碗を集めているのでございます」

「何にするんですって……?」

「道楽だと申しております。欠けっ振りのいい皿や茶碗を並べて、じっと眺めていると嬉しくなるんだなんて、本当に半化けは半化けらしいことを申します」

「お黙りなさい」

椙江はきつい調子で、

「又平は下郎でも男です。女のおまえがそんな悪口を言ってはなりません」