Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
又平はだらしなく笑って頭を掻きながら、
「どうも、そんなにおっしゃられると面目がございません。名ある御方にも何にも、下郎又平は下郎又平で、へへへへどうか」
「いえ、お隠しなされても駄目です。百人に余る門人衆のうち、一人としてまだ伝授された者のない『忍び太刀』の秘手、そうやすやすと会得できるはずがござりませぬ」
「いや驚いた、これは驚いた、――すると、なんでございますか、いまの皿割りが、古中条流の大事な術に似ているとおっしゃるのでございますか。へえ……こいつは占めた」
又平は急に胸を反らして、
「それではわたしはもう、大先生と同じ腕前になった訳ですな。さあ大変だ。そうだとするとこんな下郎などはしていられないぞ」
「――又平」
「いやそれは冗談ですが、実はこうなのですお嬢さま、わたしも八重樫道場の下郎とあれば、木剣の持ちようぐらい知らなくては恥だと思いまして、毎日あの道場の溜りの後ろ窓から皆様のお稽古振りを拝見していたのです。そのうちに門前の小僧なんとやらで、自分でも木剣を持ってみたくなり、ひとりでこっそり悪戯を始めたのでございました。しかしただ木剣を振廻すだけでは面白くありません。