Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

京へ出て立身出世の途を求めよう、――そう思うたびに、病身の母をどうするかと気づいて決心がにぶるのだった。

母の足に思わず涙を落としたのは、今日のくやしさと同時に、思うままにならぬ身の上の悲しさを考えたからであった。

「もういいからお寝み」

「大丈夫です、もう少しおもみ致します」

「また明日の朝が早いのだし、なんだかこうやって毎晩もんでもらうのは勿体ないような気がしてならないよ」

「何をおっしゃるんです」

金之助は驚いて打消した。

「十分に薬も差上げられず、お好きな物も思うままに調えることが出来なくって私こそ申訳なく思っていますのに、どうかそんなことをおっしゃらないで下さいまし、その代り今にうんと出世しましたら……」

「金之助、私は、おまえに」

おむらは急に何かいいかけ、しばらくその後をためらっている様子だった、――そしてやがてほっと溜息をもらしながら、

「私がお屋敷へ乳母に上がらなかったらねえ」

と独り言のようにつぶやいた。

「何ですか、乳母に上がらなかったらとおっしゃるのは?」

「ああ、いえ何でもないんだよ、それよりほんとうにもう沢山だからお寝み」

そういって寝返りをうった。