Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ききがきしょう

聞書抄

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 聞書抄 (ききがきしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.821 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

、兎に角行者はどんな際にも石田の一族に話しているのだと云う心持を忘れないで、これから以下に記すような回顧談をしたのである。けれどもそれが行者の口から語られたときは、断片的に、前後のつながりや順序もなしに、その日/\の気分の工合で偶発的に洩らされたのであったかも知れぬ。恐らく或る時は問いに応じて、又或る時は自分の方から興を湧かしてしゃべったことを、後に娘が成人してから一つの物語に組み立てたのであったろう。聞書の筆者源太夫が嵯峨の尼から聞いたものは、即ち彼女が頭の中で一往編輯し直したところの説話であって、順慶の直話ではないのであるから、そのつもりで読んで戴かねばならないが、しかし私はそれをもう一度現代の読者に取次ぐに当って、如何なる形態を選んだらよいか迷うのである。

挿絵

と云う意味は、盲人の直話ではないにしても盲人自らが語りつゝあるような口調を以て綴るべきか、それとも尼が源太夫を相手に話している感じを出すべきか、だがその孰れの方法に依っても此れから以下が地の文と離れてしまって、前とのつながりが切断される憾みがある。私の注文は尼が盲人と近づきになったいきさつから、盲人自身の物語へ移る境目を際立たせないようにしてすら/\と這入って行きたいのであるが、そうするためには矢張聞書の書き方に倣って直接法と間接法とを適宜に