Japanische Klassiker mit Furigana
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ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 聞書抄 (ききがきしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.821 Zeichen · 210 Bildschirme
その五
の筋などを自然とたくみ出しまして、興に任せて八百を申し上げるのでござりましたが、ぜんたい自分の何処を押せば斯様な音が出るのであろうと、我と我が身をあやしんだのでござりました」
その五
物語はこゝで一転して、太閤が秀頼に対する愛着と、伏見築城のことゝを述べている。
挿絵
「今の秀頼公のことを、当時は皆が『お拾いさま』と申しました。それは何故かと申しますのに、生れた子供は、一旦捨て児にいたしまして人に拾うて貰うた方が無事に育つと申します。されば殿下の思召にて、若君をお捨てなされまして、それを松浦讃岐守殿がお拾いなされ、何かとお世話なされたのでござりましたが、そう云うことから此の君のお名は『拾い』とする、下々の者まで『お』の字を附けて呼んではならぬ、『拾い』と呼び捨てにするようになどゝ、やかましいお触れが出ましたけれども、まさかわれ/\が呼び捨てにはいたしかねますので、いつからともなく『お』の字や『さま』をつけるようになったのでござります」
そのことは、文禄二年八月九日、北政所へ送った太閤の書簡にも、
はや/\とまつら人(松浦人)おこし候事、まんぞくにて候、そもじよりれい申候べく候、さだめてまつうら、こをひろい候て、はや/\と申こし候間、すなはち、このなはひろいこと可申候、した/\まで、おのじもつけ候まじく候、ひろい/\