Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ききがきしょう

聞書抄

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 聞書抄 (ききがきしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.821 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

それから、木村常陸介と申すお人、このお方は隼人佑殿の総領の子にお生れなされ、本来ならば重いお役にも任ぜられるお家柄でござりましたが、治部少輔殿に寵を奪われた恨みから、秀次公へ取り入って、謀叛をおすゝめなされたのだと申します。それも一向たしかなことは分りませぬが、或るとき殿が御所労の気味で籠っておられました砌、密かに奥御殿へおいでなされて、御前の人々を退けられ、おん枕辺へ近々と寄って、恐れながら、斯様なことを申し上げるにつきましては、もし御承引なさりませなんだら、何卒某を此の場に於いてお手討ちになされて下さりませと、そう申し上げて、さてひそ/\と囁かれますのには、太閤殿下の御恩を蒙り給うことは海山にも譬え難う存じますけれども、先年若君が御誕生になりましてからは、我等のひがみかは存じませぬが、何とやらん御間柄が疎々しゅうなられたように覚えます。それと申すも、実子のない間こそ養子はちやほやされますが、実子が出来たら邪魔物扱いを受けますことは、普通の人情でござりまして、身分の高下には拘りませぬ。某が存ずるところでは、あの若君がやがて五歳にもなられましたら、先ず関白を譲れと仰っしゃるでござりましょう。