Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「お母さん、如何に三男でも掃溜は厳し過ぎますよ」
と友三郎さんは大袈裟な表情をした。
「いゝえ、掃溜よ。士族でも華族でも分家をすれば平民に降るんですから、平民はつまり廃れものゝ落ちどころでございましょう?」
「おや/\、益※(二の字点、1-2-22)旗色が悪いですな」
「好い気味よ」
と操さんが笑う。
「未だあってよ」
と母親は操さんを相手にする。
「何がでございます?」
「掃溜の証拠よ。華族が不始末を仕出来すと何うなって?」
「私?」
「えゝ、口頭試問にして上げるわ」
「さあ」
「先ず爵位を召し上げられます」
と友三郎さんが代って答えた。
「然うでしょう? そうして平民に下ります。実際人間の掃溜扱いでございますよ、平民って階級は」
「困りましたな」
「択りに択って掃溜へお嫁にやることもありますまい」
と母親は一足先に問題へ戻った。若夫婦は顔を見合せた。別に目的があって平民論を持ち出したのだが、打ち合せが足りない為、相手の主張を手伝ったような形になってしまった。
折から女中が現れて、
「奥様、旦那さまがお呼びでございます」
と注進したので、母親は直ぐに立って行った。
「駄目ね」