Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
今日は日曜です」
と友三郎さんが答えた。
「はあ、然うでしたな」
と新太郎君は頭を掻いた。日曜だから来ているのだ。弛緩しているのは頬の筋肉ばかりでない。折から操さんが、
「秀子を呼んで参りましょう」
と言って直ぐに立ったのも胸中を洞察されたようで甚だ具合が悪かった。
入れ違いに秀子さんが、
「お兄さま」
と呼んで顔を出して、
「あら、西川さん、その後は御無沙汰申上げました」
とニッコリした。
「日外は失礼致しました。今日はお兄さまからお招きにあずかりまして」
と新太郎君は両の膝頭へ手を当ててペコ/\する。男子須くもう少し見識があって欲しい。
「何れごゆっくり」
と秀子さんは益※(二の字点、1-2-22)落ちつきのあるところを見せて、
「お兄さま、お母さまがお待ち兼ねでございます」
と注進を果した。
「それじゃ西川君、両親へ御紹介申上げます」
「はあ」
「此方へ」
「はあ」
「何うぞ」
「はあ」
と新太郎君は多少手間がかゝった。一番怖い人に会うのだから、度胸を据える必要がある。現に友三郎さんは「お母さまがお待ち兼ね」と秀子さんが言ったのを「それじゃ西川君、両親へ御紹介申上げましょう」