Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
華族様の平民主義と同じことだ。真に受けてうっかり相槌を打とうものなら酷い目に会う。
「未だ若返る必要もありますまい」
と友三郎さんはこの辺流石に心得ている。
「けれども私……」
「何ですか?」
「今更洋装でもありませんわ」
「そんな御遠慮は要りませんよ」
「でもこんなに太っているんですもの」
「それより痩せれば病人ですよ」
「婦人服なら私の知っている店に何んな人のでも似合うように拵えるところがございますよ」
と新太郎君は商売柄推薦した。しかしそれが因で洋装の話が始まって、二夫婦洋行の問題は立ち消えになってしまった。相婿が二人がかりで長いこと調子を合せた後、
「して見ると日本人は矢っ張り日本服が一番似合うんでございますわね」
「要するにそこですな」
「つまり然うでございますよ」
という有りふれた結論に達した。新太郎君は我ながら馬鹿々々しくなった。友三郎さんや操さんと服装論を試みる為に参上したのではない。
「好いお天気ですな」
と友三郎さんが話の途切れを継いだ時、
「今日は俊男さんは学校ですか?」
と新太郎君は逗子以来の常套手段で馬に矢を向けた。廻り遠いが外に仕方がない。
「いや、家です。