Japanische Klassiker mit Furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
聞きちがいすんな」
「それでも、さっきから、船のうえで聞いとったら、昨夜、吉田親分の盃をつっかえした、ちゅうて、話しとったじゃないか」
「そんな風に、いうたんじゃない。あんたは、そそっかしやじゃけ、すぐ、勘ちがいして、困る」
「今売り出しの吉田親分を、お前らのような若僧が、蹴ったちゅうから、おれは、かけつけて来たんじゃ。蹴ったのじゃないのけえ?」
「どうも、おっさんの話は、言葉が悪いなあ。蹴った、の、つっかえした、の、って。そうじゃないよ。玉井が――ただの酒なら、頂戴しますが、親分子分の盃なら、もうすこし考えさせて下さい。……そういっただけさ」
「ほれ、見ろ。それが、盃をつっかえして、蹴ったことになるんじゃ。馬鹿な奴じゃなあ。おれなら、よろこんで、子分にして貰うのに。お前ら、運を取りにがしたぞ」
「まあ、カラスのおっさん」と、横から、老人仲仕が、「そう、横から飛びだして、まぜくらんでくれ。今、話が面白うなりかかっとるところじゃけ」
新之助も、助け舟が出て、ほっとした面持で、一つ、咳をし、
「それで、江崎満吉が、吉田さんに、果し状をつきつけて、大喧嘩になるんじゃが……」