Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

「ほんとに、今度は、御厄介をかけました」

と、挨拶した。

「まあ、無事に仲直りがすんで、よかった。これというのも、おれたちの力よ。江崎満吉のようなうるさい男が、外の者の仲裁なら、どうして受けるもんか」

「そのとおりです。ありがとうございました」

かえされた盃を、ぐっと、一息に飲んで、

「ときに、玉井君」

「はあ」

「君は、小頭の組合を作る運動を、しよるちゅう話を聞いたが、ほんとな?」

「ぜひ、作りたいと思いまして……」

「ぜひ?……ぜひ、ということはないじゃろう。この間から、君に逢うたら、いっぺん、いおうと思うとったんじゃが、……どうも、君の考えは、間違うとるようにある。この若松というところは、石炭あっての港、石炭あっての町、ちゅうぐらいのことは、君に説明するまでもないが、その石炭は、三菱とか、三井とか、貝島とか、麻生とか、そういう荷主さんの炭坑があって、はじめて、この若松港に出て来るんじゃ。いわば、おれたちは、その荷主さんのおかげで、食わせて貰うとるというても、ええ。こうやって、一杯の酒の飲めるのも、そのおかげじゃ。……玉井君、そうじゃろうが?」

「おっしゃるとおりです」