Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

七八人いる運動員や、子分連中もしょげかえって、あまり口をきこうとしない。白鉢巻、白襷の伝令隊も、手持ち不沙汰というよりも、はがゆそうな情なそうな顔で、しょんぼりしている。次々に票が降りて来て、景気よく走りだす他候補の伝令を、いまいましげに眺めて舌打ちする。口を尖らしてささやきあう。

「友田喜造の奴、もう、二四〇票も出やがった。誰があげな奴に入れるとか?」

「あいつの運動員が、報徳銀行で、手の切れそうな一円札を、三千円も両替えしよったちゅうぞ。それでのうて、あげな鬼のような奴が、あれだけ票の出るわけがあるもんか」

「淫売屋の青河は、自分の店のエロ切符を配ったちゅうばい」

「中山さん、玉井さんは何票出ましたか?」

と、高野がきいた。

「まあだ、九二票です。七〇票くらいまで、バタバタ出たとに、そこからすぱッと止まりました。……こげな筈はないとじゃが、……?」

後の方はひとりごとになって、小首を傾けた。

「こら大きな大事たい。井上安五郎さんも、まだ八〇票代じゃ。ゴロゴロを落せ――ちゅう、敵の作戦に引っかかってしもうた。政友会も、大貝、児島、などという大物ば落した。