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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

「すみません。でも、もう、光丸は、わたしの子供を孕んで居りますし、……」

「それも、知っとる。仕方がない。子供はこっちで育てる。大体なら、貞操蹂躙で訴えるところじゃけんど、あれを芸者としてお座敷に出しといたのが、こっちの油断じゃ。あきらめる。年ごろの娘じゃけん、男の中に出しゃあ、あり勝ちのこと、わしはわかった話をしよるつもりじゃ。それに、あんたが光丸を強姦したのでもないらしいけん、あんたを咎めよるわけじゃない。出来たことは仕方がないけん、黙って、手を引いて貰いたいんじゃ」

「どうしても、駄目でしょうか」

かたわらから、夫人が身体を乗りだして来た。これも、長煙管を、火鉢の縁で、コンコン鳴らしながら、男のような嗄がれ声で、

「あなたも変な人ですなあ。たかが芸者風情を家に入れんでも、玉井組の御曹子といやあ、どんなええところからでも、三国一の花嫁御寮が来まッしょうに。八幡の藤本組と縁談がととのっとるということ、噂に聞いたように思うけんど、嘘でしたかな? こっちは、それこそ、ありッたけ、怨みつらみをいいたいところを、光丸が馬鹿じゃけ、堪忍しとるとですよ。要之助もおとなしい子で、涙をのんで、傷ものにされた女を、黙って嫁にしようといいよる。