Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

「いつごろ、竣功の見込みかね?」

「まだ、半年はかかろうなあ。冬のお蛭子祭には、なんとか間に合わせたいと思うて、馬力をかけよる」

「コケラ落しには、なにをやるつもりじゃ?」

「いろいろ考えちょるが、金さんも智慧を貸してくれ」

「おれは、興行のことはわからんよ」

「北九州素人浄瑠璃大会、ちゅうのは、どうじゃろか」

「そうじゃなあ……?」

「東京か関西かの大歌舞伎を招んだら?――そういう者もあるけんど、おれは、やっぱり、なんか地元に関係の深いもんで、蓋をあけたいんじゃ。素人浄瑠璃の会なら、知った者がみんな出られる。おれも出るよ。無論、お前にも出て貰う。玉井春昇太夫の三勝半七も、永う本式に聞かんけのう」

「おれは、駄目じゃ。じゃが、そいつは、ええ思いつきかも知れん」

「そのうち、本式に相談するけ、頼む。島崎勇次も、大賛成してくれちょる。島崎も、このごろ、義太夫を始めたもんじゃけなあ。そらそうと、金さん、島崎に逢うたら、お前からも、くれぐれも礼をいうちょってくれんか。この日若座が建つについて、島崎がどれだけ力になってくれたか知れん。お前の援助を、ありがとう思うとることはいうまでもないが、島崎の力の入れかたは、格別じゃよ」