Japanische Klassiker mit Furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
「お父さん、あれよ、あれ、ストライキ、もう、その一手よ」
「それがなあ、……」
「勝則、お前、なんのために、仲仕の組合作ったの? こういうときに、ストライキやらんで、組合の役はないじゃないか」
「それは考えとるんですが、……」
「はがいいのねえ。……こんなときのためばっかりに、いろいろなこと、我慢して来たとに、……」
無念そうなマンの眼に、涙が浮かんで来る。
会議と、会見とは、なお、幾度となく、つづけられた。すべてが、徒労に終った。
各新聞の論調は、ほとんど、仲仕側の要求を正当なものとして、支持した。
原田雲井の「若松新聞」は、連日、石炭商側の非を鳴らした。そして、「狡猾にも、請負業者中のスキャップ、吸血鬼ともいうべき暴力団長と結託して、哀れなる沖仲仕の膏血をしぼる」などと書き、暗に、友田喜造を諷した。「九州民報」では、高野貞三が、さかんに、論陣を張って、「全若松市民は、飢餓に瀕して、洞海湾の藻屑とならんとする、数千の沖仲仕救済のために起て」と、輿論の喚起に努めた。
八月十七日、争議本部で開かれた小頭組合総会で、遂に、怠業を行うことが決議された。
「この作戦の結果如何が、争議の勝敗を決定します。