Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
という、一段と目立つ、巨大な花輪があった。しかし、その子分たちの名は一つも見えない。吉田の花輪を取りかこんでいるのは、井上安五郎、原田雲井、大庭春吉、藤本喜八郎、玉井金五郎、島崎勇次、松川源十、「猫婆さん」――つまり、反吉田派の花輪ばかりだった。
金五郎は、その理由を、新之助から聞かされた。
「友田一派は、今度の大会から、みんな抜けてしもうたんじゃよ。こういう芸事まで、片肱張らんでもよかろうに、世話人が集まって、駒場係りが二日間の出演順を定めてしもうて、いよいよ、幕をあける段になってから、急に、出らんといいだした。はじめから、ケチをつける計画じゃったことは、わかっちょる。それで、間際になって、また、番組をやりかえるやら大騒ぎした」
「それで、おれの番が、二日目の昼にくりあがったとじゃな」
「辻木惣八は、お前も知っとるとおり、可祝という芸名で、若松じゃあ一二を争う語り手、本人は出たがっとったのに、友田が命令をくだして、差しとめてしもうた」
「じゃけど、吉田親分の花輪だけが来とるというのは?」
「吉田さんは、いま九大の病院に入院しちょる。二十年ほど前に、やっぱり、大学病院で、胃癌の手術をしたんじゃが、今度は肋膜炎で、だいぶん、ひどいらしい。