Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
或る意味で商売人となって金とか目利きの世界で、よく揉まれないかぎり判らぬものは、最後まで判らずじまいになるらしい、陶器とともに遊ぶような気持がいけないのだ、原稿を書いたあまった時間で見た陶器の世界と、朝から晩まで陶器と取りくんでいる人とは、全く大きな違いがなくてはならない筈だった、かれらは陶器を商う時に損をしてはならないし、損をしないときには眼を利かさなければならない、かれらは一生懸命の食うか食われるかの境に立っているから、陶器のきわめが判るし判らなければ食えないのである。原稿を書くのに苦しむのと何の変りがない、茶羅っぽこを書いていては永い文学生活は覚束ない、だから何時もぎりぎりまで書き続けているのだが、かれらも何時もぎりぎりまで行って陶器を趁い詰めているのだ、遊び半分に判るとか判らない境にふらついているのではない、どんなにしても判らなければならないのだ、その判るというそばに、かれらのいとしい妻は縫い物をし、その子供達は往来で青い日の下で遊んでいる、此処まで辿って行かなければならない彼に、これは何処のどういう陶土であるか、どういう釉であるかということが判らないのは当り前じゃないかとも考えるのだが、ただ単なる一介の陶痴であることを彼はつねに拒んで、彼は判ることに頭をはたらかせていた。