Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

どう、お腹のうえを泳いであげたら、おじさまは擽ったくなり嬉しくなるでしょう。」

「そうね面白いだろうね、けど、擽ったくてかなわないだろう、ぴちぴち跳ねられたら?」

「そっとして上げるわ、慎重に。」

「なにぶん、よろしく頼むよ。」

「では恋人になるわね。」

「何て呼んだらいいんだ、名前からつけなきゃ。」

「赤い井のなかの赤子、赤井赤子ってのはどう。」

「いいね、あか子、赤井赤子というのはちょっと変っていて、呼びいいね。ではそう呼ぶことにしよう。」

「それからね、いろいろ物を買っていただかなくちゃ、あたい、何一つ持っていないんですもの、頸飾だの、時計だの、時計はきん色をしたぴかぴかしたのね、それから指環もいるけど靴だの洋服だの、……」

「きみがそんな物を着たり嵌めたりしたら、お化けみたいじゃないか。」

「お化けでも何でもいいわよ、買っていただけるの。」

「買うよ、おじさんの買物を控えめにすれば、何でも買える。」

「も一つ肝腎なことは毎月小遣どれくらい貰えるの、それを決めてかからなきゃ、それが一等肝腎なことだと思うわ。」

「そうだな、千円もあればいいんじゃないか。」

「千円ぽっちで何か買えるとお思いになるの、どんなにすくなくとも五万円いただかなくちゃ暮せないわよ。