Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
爺さんは天狗の鼻をもらって、うれしくてたまりませんでした。夜が明けると、すぐに表へ飛び出しました。村の人達は、大天狗と同じような爺さんの鼻を見て、驚いたの何のじゃありません。そして、猩々爺さんを今度は天狗爺さんと呼ぶようになりました。
三
さて天狗爺さんは、大天狗からもらったまっ赤な高い鼻をうごめかして、自分の貧乏な家にじっと坐っていますと、まあどうでしょう。二里四方のものが何でも、眼に見るようにかぎわけられるではありませんか。どこにどんな花が咲いているかもわかれば、どこにどんなごちそうが出来てるかもわかれば、どこにどんな酒があるかもわかります。爺さんは家にじっと我慢してることが出来ませんでした。晩になるとのこのこ出かけていって、村で一番ごちそうのある家へやって行きました。村人達はもう天狗が来ないことを知って、いつもより見事なごちそうをこしらえていたのです。
「今晩は」と言って爺さんは入って行きました。
「やあ天狗爺さんですか。あんたのおかげでこんなごちそうを食べることが出来るようになりました。まあお祝いに食べていって下さい」
そう言って、どの家でも爺さんをもてなしました。