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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

チロも一緒に遊びました。三人ともチロを大変かわいがりました。

それにまた、太郎はキシさんから、馬に乗ることを教わりました。厩に馬が二頭いまして、キシさんはその一頭を引き出しては、いろんなことを教えてくれました。何でも知っていました。えらい人のようでした。

ところが、ある日の夕方、松の梢に小鳥の巣を探しながら太郎が歩きまわっていますと、向こうの、椿の茂みの陰から、彼を呼ぶものがあります。行ってみると、キシさんでした。

「太郎さん、これ、よくできた、ね」

どこから取ってきたのか、ねばねばした赤土で、大きな猫をこしらえてるのでした。手を泥だらけにして、にこにこ笑っていました。金貨と銀貨とが一枚ずつ、両方の目に入れてあります。

「金の目……銀の目……ね、よくできた」

そして彼は、さも大事らしく、声をひそめて言いました。

「あなたとチロのおかげで、お嬢さん元気になった。私うれしい。これから、だんだん、願いごとかなう」

「願いごとって、なあに?」

と、太郎はたずねました。

「それ、大事なこと……まあ、見ていてください。この猫、生かしてみせます」

そして彼は、赤土の大きな猫の前に屈んで、両手を胸に握り合わして、何か口の中で唱えました。