Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
「だいぶ練習したらしいな。うまくなってるよ」
太郎はひとりごとを言って、人の後から見ていました。
少年は、いつかの輪投げの芸を見せていました。今日は、五色にぬった輪を五つ持ち出して、高く宙に投げあげては受けとめ、両手でくるくる使い分けをして見せました。それがすむと、長い竹の先で、皿まわしをして見せました。次には一枚の銀貨を、からだのあちこちに隠したり、あちこちから出したりして見せました。その合間には、しゃちほこ立ちをしたり、とんぼ返りをしたりしました。
だけど、群衆はただぼんやり見てるきりで、喝采する者もなく、お金を放ってやる者もあまりありませんでした。少年は悲しそうでした。
次に少年は、ひと抱えほどある大きな毬を取り出し、玉乗りの芸を始めました。
毬の上に乗って、足でそれを転がしていくのです。それを少しやっているうちに、彼の顔は赤くなり、額に汗が出てきました。危ない! と太郎が思ったとたん、少年は毬から転がり落ち、毬は見物人のひざにはねかえりました。人々はどっと笑いました。少年は起きあがると、夢中で毬をひろいとり、いきおいこんで、再びやり始めました。